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やらないことリスト作成を習慣化するだけで仕事が楽になる理由

やることが多くて、仕事がうまく回らない。どうしたら今の状況から脱出できるのか分からないよ。

残業する理由として最も多いのが”自業務が終わらないから”です。

自業務が終わらないため、残業するというのは確からしい理由ではありますが、これらは自分のやり方次第で少なからず解消することができます。

このように悩む方には”やらないことリストの作成”によりその悩みが解消されます。

自業務が終わらない人のタスクリストとは

いつも忙しいと言って、残業が基本になっている人は多くいると思います。

残業して稼ぐという発想の人も少なくないでしょうが、筆者としては残業で稼ぐくらいなら家に帰って副業する方がコスパがいいと考えます。

自業務が終わらない人のタスクリストを見てみると、こんな状況になっていないでしょうか。

業務が終わらない人のタスクリスト

【特徴①】タスク分解が大雑把
【特徴②】絶対にやるべきことがリスト上で見えない

一つずつ解説していきます。

【特徴①】タスク分解が大雑把

タスクリストに並ぶ項目を見て、具体的なアクションが見えているでしょうか。タスクリストでありがちなのが、仕事の完成に向けて必要な要素をカテゴリ別にして記載して終わるということです。

簡単な例を挙げてみます。

「最終成果物」を達成のためにやるべきことA〜Eがあるとします。

A〜Eというタスクが具体的なアクションプランになっていればいいのです。
悪い例というのは、Aというタスクを実際に取り組む際に、やるべき事が複数に跨った状態になっています。

アクションプランを1つ実行したとしても、そのタスクリストは消し込まれません。

タスク1つが大カテゴリになっているがために、取り組む具体的なアクションプランが記載されておらず、結果的に無駄足を踏む恐れがあるということです。

そしてタスクリストの”A”という文字を見て、やるべきことをその場で考えることになりますから、過不足が発生します。

タスク”A”という大カテゴリがあるとすれば、そのタスク”A”は段階的な短期目標であり、タスクではありません。

そのタスク”A”という短期目標を達成するために実施すべき項目こそが本来のタスクとなります。

タスクリストとは目標達成に向けて可能な限り分解していった詳細項目を並べることが大切です。

【特徴②】絶対にやるべきことがリスト上で見えない

タスクリストの作成自体は珍しいものではありません。誰しも一度は作ったことがあるでしょう。このタスクリストを鵜呑みにして実行している場合は、注意が必要です。

時間に余裕がある場合は、大して考えることもなく進めても問題ないでしょう。

目標を達成するために、”絶対にやらなければならないこと”と”それ以外”という区別をつけると仕事がはっきりします。

”絶対にやらなければならないこと”に加えて、”やっておくといいこと”まで手を付けるために、タスクが増えて結果を出す事が遅れて行きます。

つまり、ほとんどの人が”絶対にやらなければならないこと”、”やっておくといいこと”、”やらなくてもいいこと”の3つのことを同一のタスクリストに列挙し、それを見分けられない程度で記載しているのです。

タスクスケジュールと”やらないことリスト”を併用

上記に、自業務が終わらない人のタスクリストの作り方を説明しました。

タスクリストは、スケジュール管理と手順を一つにできる代物です。

これらは正しい使い方をすることで、仕事を進める際の心の拠り所になるツールにできます。

筆者はこれをタスクスケジュールと呼び、仕事では必ず用意して使っています。

やらないことリストの作り方

では実際に、やらないことリストはどのように作っていけばいいのでしょうか。

先に述べた通り、基本的なタスクリストには以下の3つが混在しています。

①絶対にやらなければならないこと

②やっておくといいこと

③やらなくていいこと

これら①〜③のうち、不要なものを削除すればいいのです。
ただ削除するのではなく、リスト化していきます。

タスクリストは「実施すべき詳細項目+それにかかるタスクごとの見込み時間」を記載していきます。

ここでは、目標達成に向けて必要かもしれないというものについては、取捨選択せずにとりあえず羅列することを意識します。

この時、マインドマップなどを使用して、思考を整理していくと綺麗に書き出すことができます。書き出しはタスクの項目だけでなく、それぞれの作業時間の見込み時間を隣に記入しておくといいです。

書き出しが終わったら、それらを先ほどの①〜③の3つの基準に分けて分類します。

①〜③の分類が終わると、いよいよ”やらないことリスト”の作成に移ります。

ここでやらないことリストに入るのは、①〜③のうち②と③です。

「えっ、③だけじゃないの?」って思う方も多いと思います。

ここで大切なのは、仕事の目標達成(最低ライン)に必要なタスクだけやればいいということです。

これら基準の通りに抽出したタスクリストは、いわば絶対にやらなければならないリストですから、優先順位は最も高いものだけになっている状態です。

絶対にやらなければいけないことをやるだけで、仕事を完遂させることができます。

自分の裁量で、仕事を増やしているパターンが多いですから、まず期限厳守で仕事を終わらせることを意識しましょう。

やらないことリストに入れたものは、時間も記載されていますから、本来実施しようとしていたタスクがどれだけあって、やらないことリストを作成するだけで、何時間の削減効果があるのか一目でわかります。

やらないことリストのメリットとデメリット

やらないことリストの作成がわかったところで、メリットとデメリットを押さえておきましょう。

やらないことリストのメリットは以下の通りです。

やらないことリストのメリット

・やるべきことが明確化される
・目標達成のための最短ルートがわかる
・必要以上に1つのタスクに時間をかけなくてすむ

やらないことリストのメリットとして、最も大きいのが”時間の確保”です。

やらないことリストは、複数のタスクが重なったときほど有効な手段と言えます。

とにかく必要なこと以上に時間をかけないため、目標達成までの時間が圧倒的に早いということになります。

逆に、デメリットはなんでしょうか。それは以下の通りです。

やらないことリストのデメリット

・必要なことを謝ってやらないことリストに追加すると取り返しがつかない
・仕上がりが最低限の出来栄え

やらないことリストにもデメリットはあります。

それは仕上がりが最低限であり、一度謝ってやらないことリストに追加してしまうと、取り返しのつかない事態になりかねないということです。

しかし、本来仕事とはやるべきことを明確化し、最短で仕上げる努力をするものだと思います。

時間をかければ良いものが仕上がるのは当たり前です。

料理で言えば、”高くて美味しいは当たり前”というのと一緒ではないでしょうか。

つまり、”安くて美味しい”と並ぶ、”早くて高クオリティ”を目指すためには、必須なツールだと思います。

このやらないことリストの作成をやってみると、その仕事の本質を捉えられるようになります。

仕事の目的は何か、その意義をいつも以上に問いかける必要があります。

本質を見抜き、精度の高いやらないことリストを目指しましょう。

やらないことリストの重要性まとめ

まとめ

【ダメなタスクリスト】
・タスク分解が大雑把
・絶対にやらなければならないことが見えない

【やるべきこと】
・タスク分解は可能な限り細かくする
・タスクごとに目安時間を設定する
・やらないことリストを作成する

【やらないことリストの作り方】
①絶対にやらなければならないこと
②やっておくといいこと
③やらなくていいこと
これらのうち②と③をやらないことリストに入れる

【やらないことリストの効果】
・その仕事の本質が見えてくる
・目標達成へ最短ルートで仕上がる

いかがでしたでしょうか。多くの人が”やることリスト”を作るだけで終わっているでしょう。

しかし、そこで”やらないことリスト”という真逆のことをやるだけで、そのタスクリストがスマートに、かつ本質的に役立つものとなります。

やらないことリストに入ったものでも、結果的にやることになってしまった。ということは往々にしてあるかもしれません。しかし、これを継続し習慣化することで、仕事の本質を見た「why型思考」が身につくようになります。

このwhy型思考こそが、”早くて高クオリティ”な仕事へと繋がって行きます。そのために、やらないことリストによって仕事の目的を把握し、最低限の労力で達成することを心掛けて行きましょう。