時間外労働が増えてしまう理由

私は過去に仕事で帰りが22時を過ぎてしまう事が連日続き、心身ともに疲弊しきった状態になっていました。
もちろん、家族で過ごす時間も短く一日の中でも子供と会話できるのも朝ごはんの時だけといった生活を送っていました。
家に帰ると子供の寝顔を見て、妻から「パパが帰ってくるまで遊んで待ってようか」って言ってたというのを聞いて、”なんとかしなければ”という思いが強くなりました。
その時初めて、自分が時間外労働が増えていることを真剣に考え、気付いた事が2つありました。
【理由①】単純にタスクが多い
私は相手の要求に対して、期待以上の準備をしようと心掛けていました。
もちろんビジネスマンにとって、付加価値というのはとても大事な事だと思います。
しかし、単純にやることを書き出してみると、一人で抱えるタスクが多いことに気づきました。
これでは、いつまで経っても仕事がなくなることはなく、結果的に時間外してでも成果を出そうとしていたのです。
この準備をした結果、上司から褒められるわけでもなく、誰かが助かるわけでもなく、自己満足で終わっているものもありました。
タスクが多いというのは、物理的にやり切れない仕事量のことをいうと思います。
本来実施すべきタスクに対して、自らがタスクを追加していたということになります。
【理由②】仕事のスケジュール感が掴めていない
人事異動直後ということもあったので、仕事の全体像が掴めていませんでした。
それもあって、”何を”、”いつまでに”、”なんのために”ということを、全てのタスクに対して説明できないという状態でした。
これをやっていると何が起こるかというと、「目の前のタスクを漠然とこなす」ことにつながることに気がついたのです。
仕事を順序立てて優先順位をつけられれば、仕事に追われるなんてことはないはずです。
言われたことをただこなす、期限は設定するが全体工程を掴めていないといった状態で、常に気持ちの面で余裕がありませんでした。
この傾向から、仕事の全体工程を把握し、優先順位を付けていく必要があると思いました。
・単純にタスクが多い
・仕事のスケジュール感が掴めていない
残業を減らすためにやるべきこと
私が残業が増えた原因は、先に述べた通りでした。
この2つの原因から何をすべきかを私の経験を踏まえてここからは紹介して行きます。
やらないことリストを作る
これは、原因①である「単純にタスクが多い」という原因についての対策です。
単純にタスクが多いという理由の一つに、必要以上に仕事をしていることがありました。
一つの大きな目標に対して、”やってもやらなくてもいい”ということに対しては、「やらない」という選択肢を取りました。
そして、それに関係するファイルなどについては、パソコン上の「やらないことリスト」フォルダに入れるようにしました。
この選定には初めは少し戸惑いましたが、やらないことを決めるだけで、労働時間が大幅に短縮されます。
そして、このタスクが本当に必要かどうか”その仕事の本質”を考えるようになりました。
この時初めて、やることを決めるよりも、やらないことを決める方が気持ち的に楽になるということに気付きました。
やらないことリストについては、別の記事でまとめておりますのでそちらを参考にしてみてください。
タスクスケジュールを作成する
これは、原因①である「スケジュール感が掴めていない」という原因についての対策です。
先にも述べましたが、仕事が進まない理由として全体像が分からないという事がありました。
全体像を把握するためにやることは、タスクスケジュールを作成するということです。
仕事には必ず長期目標があると思いますが、そこに向けた短期で行うタスクが多く存在すると思います。
これらをなるべく現実的に、かつ余裕を持ったスケジューリングをすることを心がけました。これらはエクセルを使って作成するのですが、1つのセルを1週間と見立てて色をつけて行きます。
やらなければいけないタスクがリストとして並ぶ中で、それぞれ横軸に色付けを行います。これをやることによって、縦軸つまりその1週間にやるべき事が一目でわかるようになりました。
1週間の始まりには、塗られたセルを元に日々のスケジュールをこなせばいいので、終わって時間があれば早く切り上げて帰ることができました。
結局私が時間外が増えていたのは、ゴールまでの道筋が見えないから必要以上に、今すべきこと以上のことをやってしまっていたということに気付きました。
また、スケジュールが厳しくなっている場合には、リスト化したタスクのうちやらないことリストに入れてしまうこともありました。
ここで感じたのは、「スケジュールを組み、見える化することでその時やるべきこと、優先順位をはっきりさせること」「時間外労働をするに値するかどうかを見極めることに時間を割くこと」が大切だということです。
人を頼って仕事を終わらせる
仕事にはムラが発生することがよくあると思います。個人によっても忙しい人とそうでない人に分かれると思いますので、自分が業務過多となっている場合には、手が空いている人に積極的に手伝ってもらいましょう。
そうは言っても頼みにくいという方もいらっしゃるでしょう。
しかし、あなたの仕事が終わらないことによって、遅れた形でその分の他の仕事が誰かに振られていくのです。
できる人に仕事が多く乗っかるのというのは、必然的なことかもしれません。
しかし、期限を守るためにタスクリーダーが残業するのではなく、組織として一人にのし掛かる負担を減らし全体でタスクを終わらせることの方が機能的だと思います。
頼みにくいなら頼みやすい環境を作っていく、次その人の頼みは積極的に受けていくなどと持ちつ持たれつの関係を構築して行けばいいのです。
残業に対する見方を変えることで減らせる可能性も
残業ありきで仕事を進めないようにする
計画の段階でももちろんのこと、一日の仕事の中でも残業時間を考慮せずに実施することが必要です。
「残業してやればいいや」「みんなも残業しているし」といったように、残業に対する抵抗がなくなると増えていく傾向にあると思います。
初めのうちは残業ありきのペース配分だったものを、どうすれば少しでも早く帰ることができるのか検討していくことが大切です。
例えば、水曜日だけはノー残業デーにする。と言ったように、マイルールを決めることによって、早く帰る習慣に近付けていくといいでしょう。
絶対帰るぞという意気込みが、締め切り効果によって集中力を増させることにつながる場合があります。
なんとなく残業するという行為をキッパリやめることで、残業しないリズムを作ることができると思います。
残業していた時間を何に使うか決める
私の同僚に残業がなくなると何をしていいか分からないという人がいました。
彼は残業ばかりで帰宅時間は夜遅くなるという日が続いていました。
残業せずに定時で帰ってみると、一人で平日の夜に何をすればいいか分からなくなっていたそうです。
平日でも仕事以外に何かをする時間を作ることで、その何かのために早く帰ろうという意識が芽生えます。
例えば、”毎日ジムに通う”、”帰りに喫茶店に寄って英語の勉強をする”など、一日の中にプライベートタイムのルーティンを取り入れると効果的です。
早く帰る理由を作らないことには、ダラダラ残業するといった時間をなくすことができません。
また、政府の副業解禁により、第2の仕事を始められる時代になってきました。
残業している時間に自分だけのビジネスを始めるなど、残業時間を削って、自分のためになう時間を作る努力をしていきましょう。
まとめ
時間外労働が多くなると、家族の時間が減ってしまい疲れが溜まってしまいますよね。
私がやったように、”なぜ仕事が終わらないのか”、”何をすれば時間外労働が減るのか”をしっかり分析することで、少なからず減らすことができると思います。
もし同じように悩んでいる方がいらっしゃれば、是非試してみてください。
原因①:単純にタスクが多い
対策①:やらないことリストを作成し、意図的にタスクを減らす
原因②:仕事のスケジュールが掴めていない
対策②:タスクスケジュールを作成し、見える化する